普段お風呂を管理しているとナニコレ?という事が起こりますよね。
この記事では
- 「浴槽水が濁っちゃったんだけど、なんで?」
- 「なんか浴槽がドブ臭いんだけど・・・」
- 「浴槽水が濁っていてクレームが入った」
という悩みがある方に向けて
濾過機会社に10年以上勤めている「北のロカキヤ」が現場の生の経験を元にして原因と解決方法を丁寧に解説します。
[temp id=2]まず、浴槽水が白濁する原因は以下のことが考えられます。
- 塩素濃度不足
- 濾過ポンプ吸い込み側からのエア混入
- ろ材の汚れによる詰まり
それぞれの原因と解決法を一つづつわかりやすく説明します。
問題解決の助けになれば嬉しいです!
塩素濃度不足
濾過機が設置してある施設等は基本的に複数人がいっぺんに入ったり、時間をずらして多人数が入ったりという利用状況が多いですよね。
もちろん、入る人が多ければ浴槽水内に雑菌が繁殖・増殖します。
その雑菌が繁殖・増殖すると、浴槽が白濁して見えます。
雑菌の増殖を防ぐために塩素を注入・投入しています。そのため浴槽水が白濁しているということは、塩素濃度が低い(塩素注入量が足りていない)ことが考えられます。
塩素濃度が低い場合のわかりやすい特徴としては浴槽水からドブのような匂いがしますので結構わかりやすいです。
この問題の解決法は塩素を注入して濃度を上げることです。
白濁した状態の浴槽水は塩素濃度が上がりにくいと思うのでいつもより多めに注入・投入するイメージで実施した方がいいですよ。
塩素注入量の目安を出せる計算フォームがあるのでよければ活用して下さい。
濾過ポンプの吸い込み側からのエア混入
浴槽白濁の原因の一つに循環ラインでエア(空気)を吸ってしまっている場合。
細かい泡が浴槽内に吐出されて漂っているため白濁したように見える場合があります。
ということは、どこかからエアを吸う原因となる箇所があるはずです。
浴槽水は循環しているためラインのどこかに循環ポンプが設置されています。
ポンプが作動している状態でエアを吸うところ、と考えるとポンプの吐出側からエアを吸うということは考えにくいんですね。
となると、循環ポンプの吸い込み側のどこかからエアを吸っている可能性が高いです。
例えば、ヘアキャッチャ本体に亀裂が入っていたり、ヘアキャッチャ上蓋のOリング自体の劣化による止水不良やOリングのはめ込みがうまくいかずにズレて取り付けてしまっていたりということが考えられます。
また、ポンプ吸い込み側に取り付けてあるバルブや配管の破損やピンホール(腐食による金属に小さな穴開き)等も考えられます。
エア吸い込みの解決法は
ヘアキャッチャのOリングの場合は交換やズレの修正・本体の交換や修理。
吸い込み側に設置してあるバルブや配管の場合は破損部の修理です。
ろ材の汚れによる詰まり
濾過機は、ろ材を通して水をきれいにしています。
砂式濾過であれば砂のすき間に汚れを引っかけてきれいにします。
珪藻土濾過であれば珪藻土のすき間に汚れを引っかけてきれいにします。
フィルターカートリッジ濾過であればフィルター繊維のすき間に汚れを引っかけてきれいにします。
濾過運転を継続していくとすき間に入った汚れが蓄積して、ろ材自体が詰まってきてしまいます。
詰まりが進んでくると濾過能力が落ちてしまい、結果として汚れが取れなくなり浴槽水が白濁してしまいます。
汚れが蓄積して詰まってくると濾過圧力が高くなる傾向になるため、見分けるためにも通常時の圧力値を記録するか圧力計にマークしておくとわかりやすいですよ。
ろ材の汚れによる詰まりの解決法は、濾過形式にもよりますが、逆洗洗浄が出来るものはの回数を増やす必要があります。
また、汚れの蓄積が多い場合はろ材自体の交換が必要になります。